館長さんてどんな人コーナー(4)へようこそ


高橋多佳子さんとファンとの記念撮影は当ホールならでは
開館5周年を迎えるにあたり思うこと。
多くの人が安らぎの場として来ていただける魅力あるホールづくりを目指すためにすることは、
普段の努力と精進。そして、先のことばかりを願うことより、
その日その日をプラス思考で楽しく暮らすことを忘れずに・・・・・・。

 館長さんてどんな人?こんなコーナーを設け、館長日記を書いたり、今になって思えばどちらもたいしたことを書いていないのではと時々思います。館長日記がその日の出来事を自分なりに述べたり、反省したりして楽しく書いていることです。館長さんてどんな人とどう違うのかと聞かれたら、どちらもたいして変わらないかもしれません。日記について出来事から館長の心が細やかに分かる方も多いと思います。
しかし、館長さんてどんな人コーナーではもっと視野を広めて、ホールのことやら人生感を深く追求する(大げさですが)コーナーとして書いてみたいのが本音です。

さて、第4回目の今回は、少し自分がこれからホールの目標をしっかりと見極め、ホールがどんな方向を目指すのかもっと先を見つめながら、自分なりの考えを述べたいと思います。
ホールも6月で満5年を迎えますが、前回にも述べたように一流の演奏家の方に来ていただく機会が増えてまいりました。私どもの個人のホールとしては、本当に有難いと感謝してもしきれないほど、人間的にも素晴らしい演奏家の方に来ていただけるようになり、いろんな方から本当に不思議だねとよく言われます。それもこれも元を正せば自分の力なんぞ全くないのです。いづれも、会員の皆様を始めとする不思議な縁から生まれると言っても良いくらい、素晴らしい出会いを与えていただいています。ホールが3年目をピークとして、ホールの利用の度合いがかなりダウンしていますが、コンサートホールとしてのコンサートの回数は逆に増えています。これは、本当に喜ばしいことで、本来は良いコンサートを主としたホールづくりが理想ですが、ホール運営を考えると経済的な面で贅沢を言っておれない事情があることが少し残念です。

でも、将来的にはコンサート専用ホールとして機能してゆきたいことを願っています。あづみ野コンサートホールは皆様から言われるように音響の優れたホールとして、また、ベーゼンドルファーというピアノの名器が私どものホールの誇りでもあり、自慢でもあります。それに何と言っても素敵な仲間に恵まれ、それから生まれる人間関係も真から応援していただいている心温かい交流でしょう。それによって生まれる素晴らしい演奏家の誕生することです。素人の音楽音痴の私どもがここまで音楽の楽しさを教えていただき、小さなホールとしての最高の良さを最大限に生かせていただけていることは、多くの皆様の温かいご支援の賜物でしょう。私も最近時々マイナス思考が頭をよぎり、今のホールの利用状況を考えると「いつ閉館に追い込まれるかもしてないよ」と、ついポロリと本音とも冗談とも言えない会話をしてしまうことがあります。

正直のところ、先のことを心配するより、今を楽しく生きろと思うことが大切かと思います。5年、10年先のことを確かにビジョンとして考える必要はあるかもしれません、しかし、今の平和がいつまでも続くという保証はありませんし、いつ健康が損なわれることがあるかもしれません。そこで、ホールの仲間の皆さんとコンサートに出かけたり、音楽三昧の生活の楽しさを噛みしめ、プラス思考で生きているといつかはもっと凄いことが起きるような気がいます。そして、残りの人生にもし少しばかりのご褒美を神様からいただいたならば、それを仲間の皆様と分かち合いたいと考えています。死んでも使い切れない財産を残し死ぬことより、皆様に喜んでいただけるお金の使い方をしてみたいと思います。そんなことを言っても、実際にご褒美をいただけるかどうか分かりませんが、毎日の自分の行いを神さまが見ていてくれていることと思います。でも、きっとそんな日が訪れると確信しています。

「念ずれば通ず」「念ずれば花ひらく」「夢は見つづけるもの。だから人生はおもしろい」と話されているのを聞いたことがありますが、確かに願い、念ずるだけではとても叶うはずもなく、日常生活の地道な努力を怠らず、精進することが大切かと思います。個人の100人余りの小さなホールに偉大な演奏家が訪れる、こんなことは余程のことがない限り不可能でしょう。そう考えると実現しないのが現実、でも出来ないことはない筈です。これを証明するために秘策を考えて実践しようと思います。「え、あの小さなホールになんであんな方が」と思うようなことをしたいと、努力と精進を怠らず、「念ずれば花開く」をひたすら信じて・・・・・

としかく、精一杯がんばりますので、今後とも皆様のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

長谷川芳治
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