2005年8月19日
穂高クラヴィーアさんの新作ヴァージナルの響きににうっとり!!
「歌うリコーダー&語るチェンバロ」のコンサートには、ほぼ満員のお客様で賑わいリコーダーとチェンバロの演奏とホールの響きに感動しました。
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8月19日、穂高町牧にある「穂高クラヴィーア」主宰の吉岡弘司さんが、当ホールが開館した年に完成したチェんバロと、8月完成した新作のヴァージナルの二台の楽器を使ってのコンサートに、はるばるオランダに留学中の宇治川朝政(リコーダー)さんと福間 彩(チェンバロ)が駆けつけて、新作品のお披露目コンサートの形になりました。リコーダーの宇治川さんは1989年より東京リコーダーコンテスト、及び日本リコーダーコンテストに出演し7年連続金賞を授賞するほか、2000年第14回古楽コンクール(山梨)バロック・ルネサンス旋律楽器部門において最高位授賞、ごく最近では8月ベルギーで行なわれたブルージュ国際古楽コンクールで2位に入賞するなど、将来を嘱望されるリコーダー奏者。一方、福間 彩さんは2005年、第19回古楽コンクール(山梨)チェンバロ部門最高位授賞、併せて栃木「蔵の街」音楽祭賞を受賞する等に実力者でもある。2人は2003年、アンアンブル”The Little Consort”を結成、オランダを中心に演奏活動を行なっている。
さて、当日は古楽コンサートということで入りの方を心配していたが、新作のヴァージナルの取材等でマスコミの皆さんのご協力もあり、大きく紙面に掲載されたこと、素晴らしい演奏者2人の音色を聞きたいという方たちで、ホール内はほぼ満員のお客様で賑わいました。プログラムも1500年代から1700年代の古楽ファンしかあまり知らない作曲家の作品がずらり並びました。たとえば、F.バルサンティとかT.トムキンスの曲をリコーダーの柔らかい音色、そしてヴァージナルの優しくて古代を思わせる響きに曲を知らない方たちもじっと耳を傾けておられました。それにチェンバロも加わり、音響の良いホールでしか味わえない素晴らしい響きに改めて私どものホールの良さを感じたのは、私の自負だけでしょうか。
また、楽器にとって良い音響が欠かせないことを感じ取っていただいたお客様も少なくはなかったと思います。生の演奏の良さと加えて古代の作品の素晴らしさを感じていただけたこと、これだけでも今回のコンサートが成功裡に終えたことの証といえます。お二人の演奏の模様と、新作のヴァージナルの画像をご覧下さい。そして、演奏者のお2人がさらに上を目指して、現在のオランダから、フランスのパリにて留学されること、さらなる成長を期待し将来大器となられることを願っています。来年も当ホールでコンサートが行なわれることを念じながら・・・・・・。
次回のコンサートの際は、古楽について理解を深めるために事前に知識を養い望みたいと考えています。
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当日のプログラム
F.バルサンティ(1660−1772) リコーダーと通奏低音のためのソナタ5番 ヘ長調
T.トムキンス(1572−1656) 悲しみのパヴァーン
M.ロック(1621or22−1677) 組曲7番 ハ調《FOR SeveralFriends》より Fantazie・Pavan
J.ブル(c1562−1628) 王の狩
A.コレッリ(1653−1713) ラ・フォリア ト短調
休憩
J.M.オトテール(1674−1763 )組曲 ニ長調 よりPrelude−Sarabande
J−H.ダングルベール(1629−1691) 組曲 ト短調
Prelude−AllemandeーCourrante 1&2‐SarabandeーGigue
℃.F.デュパール(c1670−1740) 組曲1番 イ長調
OuvertyeeーAllemande−Courante−Sarabande−Gavotte‐Menuet−Gigue
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長谷川芳治 |
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