2005年9月25日
アンティークコンサート「幻の蓄音機と電蓄を聴く会」が開催されました。
クレデンザを始めとする素敵な蓄音機とSPから奏でる「ポピュラー・タンゴ・ジャズ・クラシック」とそれぞれ違うジャンルの音色を楽しみました。昔を偲ぶ夢のひとときを感動しながら・・・・・・・NHKテレビの取材も入り、夜ののニュースでも2回放送されました。
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9月25日松本SPレコード愛好会が主催の「アンティークコンサート」の準備に朝早くから蓄音機の一部を搬入し、午後から幻の蓄音機等がどんどん搬入されました。午後2時からSPレコードと蓄音機に関心をもたれた方たちが、ホールに続々と駆けつけて皆さんは興味津々でした。あまり他では味わうことの少ないコンサートであることから、NHKテレビの取材も入り、愛好会のメンバーさんもいつになくく熱が入っておられました。蓄音機の説明も懇切丁寧にされていて、その名機から流れる幅広いジャンルの音楽を楽しまれました。お客様の一部には大分県、新潟県と他府県の方のお見えになり、すっかり堪能された様子でした。
ステージの並んだ蓄音機の中でも、正面のビクトローラ・クレデンザ(1926年アメリカ製)は、元々完成度の高い蓄音機として、蓄音機の黄金時代を築いたもので、当時では家が一軒建つほどの高価な蓄音機でした。次に正面右に「EMG マーク\」(1932年 イギリス製)EMG社が製作した蓄音機の中で、もっともポピュラーなモデルのようです。ホーンが同社の紙製シグネットホーンが採用され、当機は特にバランスの良いまとまりの音を再生する優秀品とのこと。そして、ステージ左側にデンと構えている「デッカ・デコラ」(電蓄)は1940、50年代にRCA、他社から大型電蓄が発売される中でも、当時イギリスの技術の粋を集めたマニアあこがれの電蓄だったそうです。
説明は丁寧にされていましたが、あまりにも一般の方には理解されにくい(当然せしょうね)ものでしたが、いざその名機から流れる音を聴きながら、気持ちの良さから思わずうとうとと眠りについておられる方も見られました。これも当然のことといえますよね、というのは、昨年「金沢蓄音機館」を訪れた際、館の職員の方の説明で蓄音機から流れる「ざあざあ」という音が、赤ちゃんがお母さんのお腹にいた時、羊水の流れる音に似通っていることから、その当時の心地よい感覚に浸り安心して眠れる環境になるからだそうです。だから、気持ちよく眠れて当然のことかと思います。
さて、プログラムも第一部にはポピュラーから「アンナ」「シェーン」「セ・シ・ボン」「パダム・パダム」「センチメンタル・ジャーニー」そして、タンゴの「ラ・クンパルシータ」「ジーラ・ジーラ」「エル・チョクロ」「カミニート」「ウノ」「バンブル・ブギー」をそれぞれ違う蓄音機によって奏でられました。休憩後はジャスの「センチメンタル・ジャーニー」ほか4曲、クラシックの部では、ラベルの「水の戯れ」演奏者はアルフレッド・コルトー、同じく「雨だれ」とリストの「ハンガリー狂詩曲 第2番、シューマンの「トロイメライ」ほか2曲が、一部お客様の要望に応える形で、やはりクレデンザが人気でSPレコードの演奏を思う存分楽しみました。
当日はNHKテレビさんが早速収録の上、夜のホットなニュースとして放送されたようです。残念ながら私は見ることが出来ませんでしたが、近所の方やホール関係者の方の見ていただいたようです。このようなコンサートも名機から素晴らしいSPレコードから流れる音色が、ホールに美しく響き渡る楽しさも時には良いかと思いました。 |
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和波さんのヴァイオリンリサイタルを10月1日に控えて、お時間の取れる皆様、まだ席に余裕がございますので、是非、還暦と紫綬褒章受賞のお祝いに来ませんか。お待ちしています。。 |
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長谷川芳治 |
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