2004年5月21日から23日 台風一過で青空が戻りさやかな五月晴れ。 でも、移り変わりやすい山の天気。 |
ゴールデンウィークの後半以降、じめじめした天気が続いていたが 台風2号が南海上を通過すると共に、久々に青空が戻り木々の緑とアルプスの山並みも姿を見せてくれた。 アカシヤ(正式にはにせアカシヤと言うらしい)の花も、強い風に打たれてしっかりと咲く間もなく可愛そうに地面に散ってしまい、哀れな姿を残している。休耕田にはいまだに蓮華の花が咲き誇り、春麦と共に道ゆく人の目を養っている。こんな今が安曇野の1番美しい時期かもしれない。 桜の花のように派手さはないが、落ち着いた光景が私は好きだ。そんな久々の素晴らしい天気と共に、また嬉しいことがある。 私達が大好きなピアニストの久元祐子さんが、22日の夜、甲斐小泉のアマデウスというカフェでのサロンコンサートが、八ヶ岳の高原の木立の中で行われる。 1870年製のピアノの名器であるベヒシュタインを使用して、バッハ、モーツァルト、ショパン、リストの名曲を奏でることになっている。そのコンサートの終了後安曇野まで足を伸ばして安曇野まで来てくれることになった。 久元祐子さんも、すっかり安曇野の准住民といった感じがしてきたことと思う。 毎年二回三回もも来ていただける演奏家なんて珍しい上に、お友達感覚と、何か身内のような錯覚を覚えるのも不思議な縁なのかな!このような方を心から大切にしないとバチが当たるかもしれない。 さて、22日は寒冷前線?の影響かホールのスタッフでコンサートの時にはいつもアナウンス等ですっかりお世話になっている、小林 瞳さんと連れ立って八ヶ岳のカフェの「アマデウス」に向かう途中、天候が怪しくなり、道路が濡れていた。雨が降っていたんだ。 また、この周辺には鹿がたくさんいて道路標識も「鹿に注意」というのがある。実際、鹿が轢かれた痕跡を何回か目にした、静かな山の中まで道路が開通したのは良いが、動物達には本当に迷惑なことでこういった光景を見ると心が痛くなる。動物が好きな私には耐えれないことだ。 でも、時代の移り変わりを考えると仕方のないことかもしれない、運転に注意し極力こういった辛い経験を避けて安全運転に徹したい。 カフェのコンサートが20時になって始まった。高原が雨のせいで結構湿度が上がり、ピアノの音色にも影響したかもしれない。 温度と湿度のことを考えると本当に演奏に影響してくる。1870年製の長寿のピアノであるが、音色は流石にいいものを感じたが湿度の影響だけだか分からないが、ピアノの保管と管理の難しさをつくづく感じさせられた。音色のクリアさと心地よい音色を保持させるためには、充分に弾きこみも大切な要素であることには間違いない。 人間の体と同様に、楽器においても普段からの手入れと十分使われてこそ、いい音色を出そうと楽器も頑張ってくれるもんだ。楽器にも愛情をもって、時には語りかける「いつも有難うね、、こんな私だけど次には素晴らしいピアニストが弾いてくれるから辛抱してね」と、花にも「綺麗に咲いてね」と語りかけるのと同じである。 動植物にも心があるので、愛情を持って接することが大切なのであって、人間社会においてもお互い心からの愛情が存在すれば、本当は戦争なんて起こらないのにと思う。22時までの演奏と、サイン会を終えて22時半に「アマデウス」を後にした、途中結構な降りとなってきた。本当に天候不順てこんなことを言うのかな。途中、中央道のSAにて軽く腹ごしらえをし、ホールの着いたのは0時を30分ほど経過していた。 23日、深夜に床をついたにもかかわらず、久元さんは鳥の啼く声に目が覚めたとかで6時半にホールからピアノの音色が聞こえてきた。都会生活と違い原風景の残るこの安曇野の光景が頭をクリアにさせたのかもしれない。 8時に具がたっぷりの味噌汁と新鮮な食材での朝食に、すっかりとご満足で本日の目的の岩崎ちひろ美術館へ行くことにした。 これから、長くなりそうなので、続編としたい。 続きはこちら→ |
長谷川芳治 |