2005年4月17日
開館5周年記念「高橋多佳子ピアノリサイタル」おかげさまで今年も大盛況でした。
そして、三回目にして穂高川の堤沿いの桜も満開で本当に華を添えてくれました。
2000年に開館して以来、多くの皆様の温かいご支援をいただいて何とか5周年を迎えることが出来ました。そして、高橋多佳子さんにホールに来ていただき、今年が三回目のコンサートになりました。毎年桜の開花に気をもみながら初回は咲かず、二回目は散りはて、そしてついに三度目の正直ということなのでしょうか、今年は本当にドンピシャのタイミングに、開館5周年記念コンサートに文字どうり華を添えてくれました。

このコンサートに千葉県から2名、東京の立川市から1名、埼玉県から1名、新潟県新津市から1名、石川県から1名と、また県内では高山村、中野市、長野市、塩尻市、と高橋さんのファンの方、それに何と言っても、昨年縁あって新しいホールのクリスマスコンサートに高橋多佳子さんを抜擢していただいた、長野県の最北端の村の栄村から高橋村長様を始め、教育委員会の5名の皆さんに来ていただいたことが何より嬉しかったことです。昨年のコンサートの強烈な感動がいまなお村で話題に上がるほど、高橋多佳子さんの演奏に感動されたということの証でしょう。開演前の村長を始め教育委員会の皆様とのお話の中で、安曇野の個人の私どものホールと栄村が音楽を通じて交流が輪がもたれたことの素晴らしさを、改めて実感いたしました。今後もこの縁を大切にしてゆきたいと考えています。

出来れば栄村の文化会館と私どものホールが姉妹ホールとして、今後お付き合いをしてゆきたい考えをお話をししました。調印式は行なっていませんが「音楽が結ぶ交流の輪」を大切にしながら、まだ、決定はしていませんが、11月26日〈土)27日(日)に高橋多佳子さんの後輩に当たるピアニストと、ポーランドのチェリストとのリレーコンサートの話を提示いたしまして、これから前向きに検討していただけるとのことです。この話を聞いて高橋さん(高橋多佳子さんと栄村村長が同姓ですので、これからは多佳子さん書きますね)も心から喜んでいただきました。

さて、前置きが長くなりましたが、コンサートはショパンのノクターンの作品9-2に始まり、バラードの第3番、そして何と言ってもベートーヴェンのピアノソナタ「熱情」の強烈な演奏でした。あの細い体から生まれる力強い演奏は、多佳子さんの息遣いが分かるほどの熱演でした。ショパンの曲を主としたコンサートが2年続きでしたので、余計にその迫力が今回は強く感じられたと思います。休憩後のバルトークの「ルーマニア民族舞曲」は舞曲らしく楽しく聞かせていただきましたし、極め付きはムソルグスキーの「展覧会の絵」ではないでしょうか。多佳子さんもこの曲をコンサートで弾くのが始めてとか、また、弾きこみを始めて時も浅く凄くドキドキしているのと言っていたのですが、演奏を始めるとどうでしょう。その素晴らしさはアンケートに書かれていたように、ほとんどの皆様が感動されてようです。その中のひとつを取り上げますと、今まで「展覧会の絵」は大嫌いだったのが今回の演奏を聞いて、逆に好きになったというほど素晴らしい演奏だったことをお聞きしました。そして、大曲を30分以上にも弾いた後にも関わらず、アンコールにショパンの12の練習曲、作品25、第1番変イ長調「エオリアン・ハープ」そして、あくまでも澄んだドヴュッシーの「月の光」で幕を閉じました。

花束贈呈は宿泊の関係上しませんでしたが、もっと心のこもったプレゼントとをしようと、ホールの会員でもありスタッフとしてお手伝いを頂いている、陶房「白露」を主宰しておられる小久保さんからの夫婦茶碗をプレゼントさせていただきました。白い茶碗の底には桜の花が施され気品のある作品に多佳子さんは大喜びでした。コンサート終了後は恒例のサイン会をステージにて行い、写真にも気軽のポーズをとるなど、終始和やかな雰囲気でファミリー的なホールならではの特権のようで、毎年本当に楽しみにコンサート後の模様です。サイン会終了後は最後まで残っていただいた方との記念撮影でした。

見てください、館長の私を始めこんなに楽しい笑顔の写真は滅多に見れませんよね。
このあと、家内の手づくり料理にスタッフを始め、遠路から来ていただいた多佳子ファンとアルコール抜きで吸い物で乾杯をし、料理に舌鼓をうち1時間余りの団欒を楽しみ、別れを惜しみながら来年の再会を誓い、1日を終えました。お手伝いをしていただいたスタッフの皆様、そして多佳子ちゃん素晴らしい演奏をありがとうございました。来年も来ていただけることをお祈りしたいます。

翌日の模様は次回号に書きたいと思います。コンサートの模様と記念撮影の皆さんの楽しい笑顔をご覧下さい。

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